到達目標と講座概要
コロナの所為で、この2年間、本塾はスケジュールが当初の予定より、都合2季ほど狂いましたが、受講生のみなさんの驚異的な向学心と粘りで、我々は昨季、あの「徒然草」(烏丸本)全243段+「序」の「完全朗読」を、2年がかりで達成しました。東京藝術学舎のような教育機関で、一段のスキップなしの「徒然草全段完全朗読」は、おそらく、日本中の他のどの教育機関も達成していない快挙だと思います。本塾は、これまでにも、「平家物語(市古本)」や「奥の細道」も「全文完全朗読」しています(「奥の細道」はともかく「平家物語」の完全全文朗読も一大快事だと思っています)。書かれてある文の意味を理解した上で、みんなの前で、一人一人が声に出して「全文読む」という経験は、お一人お一人の胸にかけがえのない達成感と同時に、大いなる自信を齎すことになったと思います。受講生お一人お一人に心から連帯の挨拶を送ります。
さて、本塾は本来ならここで現代文の順番ですが、それは2022年度春季からということにして、もう一度古文を、それも、明治文学をと思っています。全5回の日程で読み切ります。教材は、樋口一葉の「たけくらべ」です。