到達目標と講座概要
「美しさを実感し、美しいままに描く力」を身につける 「散歩」と言っても、運動のためではありません。本講座での「散歩」は、見るために行います。まず、デッサンによって目の感度を高めます。高められた目で意識して周囲を見直すと、世界の見え方は一変します。外界が「こんなに美しい‼︎」と、驚きを感じることでしょう。美しさに出会うと私達は幸せを感じます。その感動を与えてくれる美しさは、見ている対象である外界に在り、私達の周囲で探し出されるのを待っています。しかし、困ったことに、いつの間にか美しさは頭の中で創られると考えるようになってしまいました。これは、社会の意識化に伴い、芸術・絵画でも「見る対象」が、「外界」から「頭の中」へ移り、やがて概念重視になった為と考えられます。現代、社会や芸術・絵画は、人の頭の中で溺れているように見えます。人によって美しさは違っているとしても、美しいモノを美しく表現することが芸術の本質です。頭の中で想像し、創造していても、すぐにイメージは枯れ果ててしまい、美しさは逃げてしまいます。大切な情報は外界に充満しています。今、社会や芸術・絵画も、あらためて外界を能動的に探索し、意識とのバランスを取ることが求められているのではないでしょうか。
知識やスタイルにとらわれず、今すぐに、私達を取り巻く周囲を、見つめ直すことからはじめましょう。たちまち、自らが変化し、豊かな日常が送れることを実感できるはずです。本講座では「デッサン」で深い観察力を身につけ、そして、能動的に外界を探索することを「散歩」と呼び、散歩を習慣にしながら「絵画」を描きます。芸術活動の中で絵画にこだわり「散歩と芸術」を実践し続けている池田雅文が、絵画、そして、見ることの大切さを皆さんと一緒に考え歩みを進めます。
◯本講座では、「デッサン(鉛筆)」「デッサン(水彩)」「散歩=能動的な外界の探索」によって観察力を向上させ、感覚を鍛え、絵画(20号サイズ)を1枚以上描きます。◯受講資格:今までに10枚以上の絵画の制作経験を有する方で、かつ「自分らしい表現を探し続けたい!」という向上心をお持ちの方。※絵画の素材は問いませんが、基本的には、油画、アクリル絵画、水彩画とします。
<単位認定について>
2日間の連続する開講日程を受講し課題に合格することで、「1単位」修得できるカリキュラムで講座を構成しています。全8日間全てに出席・課題に合格することで4単位(1単位×4セット)の修得が可能です。1単位を修得するための開講日程は次のとおりです。
(1)5/13(火)、5/14(水)[1単位]、(2)9/16(火)、9/17(水)[1単位]、(3)11/4(火)、11/5(水)[1単位]、(4)2026/3/24(火)、03/25(水)[1単位]、計4単位
○上記の2日間1セットのうち、1日でも「欠席・遅刻・早退」が発生した場合はそのセットの単位は取得できませんが、他のセットに出席・課題合格することで残りの単位取得が可能です。
○通信教育部での単位認定科目名は(1)[絵画Ⅰ-1](1単位)、(2)[絵画Ⅰ-2](1単位)、(3)[絵画Ⅰ-3](1単位)、(4)[絵画Ⅰ-4](1単位)となります。
○airUに表示される科目名も、池田雅文の特別レッスン:「散歩と芸術:今、絵画に求められること」(1)~(4)となります。
※本講座は京都芸術大学 履修証明プログラム「絵画Ⅰ-1~4」に該当します。