06/28(土) 06/29(日) 開講形態:集中/- 講座番号 G2515110 受付中 日米韓の女性作家が描く性・家族・労働 ジェンダーから読む日米韓の女性文学 遠隔(WEB) 文学・思想・哲学 [総合]学芸基礎講義1~10 関連キーワード ネットで学ぶ 基本開講地・会場 ※ 遠隔(WEB) 開講日 2025/06/28(土) 、2025/06/29(日) ※開講日により開講地・会場、時間割が異なる場合があります。各開講日の開講地・会場、時間割は、下表のスケジュールでご確認ください。 形態 講義 受講料 15,000円 (講座料:15,000円、 諸費用:0円) 定員 50名 申込締切日 2025/06/18(水) 13:00 第二派フェミニズムの火付け役となったベティ・フリーダンの『女らしさの神話』の表紙 お気に入り カートに入れる 到達目標と講座概要 ジェンダーの視点から文学を読むとはどういうことかを、主に日本の著名な女性作家による作品の読みを通して身につける 1970年代に米国で創始された「フェミニズム文学批評」は、当初は男性作家批判や女性作家の称揚のみを旨としていたが、後には「男」/「女」の両極を乗り越える、より多様な読みを目指す「ジェンダー批評」へと発展している。本講座では、そうしたフェミニズム/ジェンダー批評の流れを概説後、日米韓の女性作家たちがいかに従来の固定的ジェンダー観を超える見方を示していたかを考察する。樋口一葉(『にごりえ』)、シルヴィア・プラス(『ベル・ジャー』)、津島佑子(『山を走る女』)、柳美里『家族シネマ』、ハン・ガン『菜食主義者』)、チョ・ナムジュ(『82年生まれ キム・ジヨン』)等を取り上げる予定。 スケジュール 06/28(土) 13:20~17:40 13:20-14:40 ジェンダーの視点から文学作品を読むとは? ーーフェミニズム批評からジェンダー批評への流れ 14:50-16:10 「家庭の天使」/「儒教的女性」における性の規範とそれへの抵抗 ーー樋口一葉、E.ディキンスン等が描く19世紀的女性、さらには「青鞜」の田村俊子等が描く「解放された女性」がいかに固定的性規範への抵抗を示していたかを読み解く。 16:20-17:40 1970年代に盛んとなった第二派フェミニズム後の女性像 ーーシルヴィア・プラス『ベル・ジャー』、津島佑子『山を走る女』を通して「女らしさ」/「母性」神話崩壊の道筋を辿る。 [担当講師: 小林 富久子 、岡野 幸江 ] 06/29(日) 09:30~17:00 09:30-10:50 .ディアスポラとしての「在日」とその家族 ――柳美里『家族シネマ』を中心に、強固な儒教的伝統と複雑な歴史環境に置かれ家父長制が根強く残る在日韓国・朝鮮人「家族」の様相を探る。 11:00-12:20 ロストジェネレーションと女性労働 ――雨宮処凛『生きさせろ』、津村記久子『ポトスライムの舟』などを中心に、失われた30年において変容した現代の女性労働の問題を考える。 13:20-14:40 韓国女性文学の三世代 ――朝鮮戦争の傷跡が未だ顕著であった第一世代から、軍事政権打倒後の第二世代を経て、世界的評価を得るようになった第三世代に至る韓国女性文学の発展過程を跡付ける。 14:50-16:10 現代韓国女性作家における男性優位体制での女性の位置とそこからの脱却の試み ――ハン・ガン『菜食主義者』とチョ・ナムジュ『82年 キム・ジヨン』 16:20-17:00 補足とまとめ [担当講師: 小林 富久子 、岡野 幸江 ] 持参物 ○筆記用具 備考 【開講時間】1日目13:20~17:40、2日目9:30~17:00 ○本講座は、通信教育課程の学習用サイトairU(https://air-u.kyoto-art.ac.jp/)とZoom(オンライン会議アプリ)を利用して受講します。Zoomは必ず最新バージョンに更新しておいてください。 ○具体的な受講方法は、受講票(開講2週間前をめどに発行)でご案内します。開講前日までに必ず確認してください。 ○Zoom接続情報は、各開講日の開始30分前よりairUで公開します(受講票の関連資料 p.3-4参照)。 ○配付資料がある場合は、開講初日の3日前をめどにairUに掲載します。 ○質問は講義の最後に時間をとりますので、口頭でお願いします。適宜お答えします。 担当講師 小林 富久子 (早稲田大学名誉教授) ノースカロライナ大学英文科、及び、大阪外国語大学英語科卒。早稲田大学文学研究科博士課程満期退学。専門は日米女性作家研究。長年早稲田大学で米文学を教え 、同大ジェンダー研究所初代所長も務める 。お茶の水女子大学客員教授、ハーバード大学、カリフォルニア大学バークレー校等の客員研究員も歴任。最新の著書としては、『クァーキーな女たちの伝統ーー米文学研究者による日本女性作家論」(彩流社、2024)がある。他の著書としては 『円地文子―ジェンダーで読む作家の生と作品』(新典社、2005)、『ジェンダーとエスニシティで読むアメリカ女性作家―周縁から境界へ』(學藝書林、2006)があり、共編著には、 『ジェンダー教育/研究の深化のために―早稲田からの発信』(彩流社、2016)、『パンデミックとフェミニズム』(翰林書房、2022)などがある。 担当講師 岡野 幸江 (人間総合科学大学講師 近代文学研究者) 法政大学文学部卒業、同大学院博士課程満期退学。専門は日本の近代文学(特に女性文学や女性史)で、白百合女子大学、法政大学、共立女子大学等の講師を歴任。現在は人間総合科学大学講師のほか、埼玉県教育委員会の生涯学習文学・文芸指導員として市民講座などの講師を務める。著書に『女たちの記憶―近代の解体と女性文学』(双文社出版、2008年)、『平林たい子―交錯する性・階級・民族』(菁柿堂、2016年)、編著書に『木下尚江全集』(教文館、1990~2003年)、『女たちの戦争責任』(東京堂出版、2004年)、『戦争の記憶と女たちの反戦表現』(ゆまに書房、2015年)、『新編 日本女性文学全集』 第11巻(六花出版、2019年)などがある。 お気に入り カートに入れる あなたへのおすすめ講座 [セット講座]池田雅文の特別レッスン「散歩と芸術:今、絵画に求められること」 「美しさを実感し、美しいままに描く力」を身につける ... 日本文化の創世記とマンガ史概論 マンガの要素である物語性と表現技法の歴史をメディアの進化と共に学ぶ グローバル化した日本のマンガの原点は日本文化の本質と同期しながら、... インテリアコーディネート基礎理論【配色編】 センスに頼らず、心地よいインテリアカラーを選べるようになる インテリアコーディネート基礎理論の初回は、コーディネートの中でも見た目... 恢復の試みとしてのサバイバー文学―癌、病、障害を隠喩する 脆弱な獣のような肉体を携えた人間は、自らの深い知性や人類としての医学の発展によって、癌、病、障害を経験し、乗り越えもしてきました。語るこ... 関連講座 恢復の試みとしてのサバイバー文学―癌、病、障害を隠喩する
基本開講地・会場 ※ 開講日 ※開講日により開講地・会場、時間割が異なる場合があります。各開講日の開講地・会場、時間割は、下表のスケジュールでご確認ください。 形態 到達目標と講座概要 備考 スケジュール