05/06(土) 05/07(日) 開講形態:集中/- 講座番号 G2315118 受付終了 ジェンダーの視点から読む日本の女性文学 文学作品から入門する、ジェンダー・フェミニズム 遠隔(WEB) 文学・思想・哲学 [総合]学芸基礎講義1~10 関連キーワード ネットで学ぶ 基本開講地・会場 ※ 遠隔(WEB) 開講日 2023/05/06(土) 、2023/05/07(日) ※開講日により開講地・会場、時間割が異なる場合があります。各開講日の開講地・会場、時間割は、下表のスケジュールでご確認ください。 形態 講義 受講料 15,000円 (講座料:15,000円、 諸費用:0円) 定員 50名 申込締切日 2023/04/26(水) 13:00 初期のフェミニズム文学批評/研究の古典的名著として知られるエレーン・ショウォールターの『女性自身の文学』(1996年、みすず書房)の表紙 お気に入り カートに入れる 到達目標と講座概要 ジェンダーの視点から文学を読むとはどういうことかを、主に日本の著名な女性作家による作品の読みを通して身につける 1970年代に米国で創始された「フェミニズム文学批評」は、当初は男性作家批判や女性作家の称揚のみを旨としていたが、後には「男」/「女」の両極を乗り越える、より多様な読みを目指す「ジェンダー批評」へと発展している。本講座では、そうしたフェミニズム/ジェンダー批評の流れを概説後、主に日本の著名な女性作家が描く女性像に注目し、各々が作中いかに従来の固定的ジェンダー観を超える見方を示していたかを考察する。 スケジュール 05/06(土) 13:20~17:40 13:20-14:40 ジェンダーの視点から文学作品を読むとは ―フェミニズム文学批評からジェンダー批評への流れ 14:50-16:10 「儒教的女性」から「解放された女性」へ ―樋口一葉の「十三夜」を通して明治の抑圧された女性を考察後、大正期の「青鞜」女性の一人としての田村俊子の「誓言」から「解放された女性」の在り方を問う。 16:20-17:40 高度成長期における「満たされた主婦」の神話について ―戦後に盛んとなった、妻・母として生きることこそが女性の唯一の生きがいとする見方を、大庭みな子の「山姥の微笑」を通して検証する。 [担当講師: 小林 富久子 ] 05/07(日) 09:30~17:00 09:30-10:50 セクシュアリティと労働の問題 ―近代日本の女性労働の特徴を佐多稲子「キャラメル工場から」を中心に考察し、現代文学にも触れながら女性を取り巻く厳しい労働状況の背景や問題点を考える。 11:00-12:20 近代家族を解体する試み ―70年代末に発表された津島佑子の『寵児』を中心に、シングルマザーの制度への反発や孤独、居場所探しの内実を考察する。 13:20-14:40 「女性」間の多様性の問題 ―李良枝の「由煕」を通して人種・国籍にまつわる差異とジェンダーの関わりを考える。 14:50-16:10 前回に続き、「女性」間の多様性を見るべく、トランス女性を扱う吉本ばななの「キッチン」を取り上げる。 16:20-17:00 補足とまとめ [担当講師: 小林 富久子 、岡野 幸江 、矢澤 美佐紀 ] 持参物 ○筆記用具 備考 【開講時間】1日目 13:20~17:40、2日目 9:30~17:00 ○オンライン会議アプリ「Zoom(ズーム)」を利用します。受講にあたっては、Zoom の基本的な操作ができることが必要です。 ○Zoom接続情報・配付資料・課題内容・成績評価方法等を通信教育課程の学習用サイト「airUマイページ」に掲載します。課題(事後レポート等)もairUマイページ(https://air-u.kyoto-art.ac.jp/)からの提出となります。具体的な受講方法は、受講票の「関連資料(Zoom遠隔)」をご参照ください。 ○Zoom接続情報は各日程ごとに当日開始30分前よりairU上で「Zoomリンクボタン」を公開します。 ○配付資料がある場合は、開講初日の3日前を目途にairUマイページに掲載します。 ○質問は講義の最後に時間をとりますので、口頭でお願いします。適宜お答えします。 担当講師 小林 富久子 (早稲田大学名誉教授) ノースカロライナ大学英文科、及び、大阪外国語大学英語科卒。早稲田大学文学研究科博士課程満期退学。専門は日米女性作家研究。長年早稲田大学で米文学を教え 、同大ジェンダー研究所初代所長も務める 。お茶の水女子大学客員教授、ハーバード大学、カリフォルニア大学バークレー校等の客員研究員も歴任。最新の著書としては、『クァーキーな女たちの伝統ーー米文学研究者による日本女性作家論」(彩流社、2024)がある。他の著書としては 『円地文子―ジェンダーで読む作家の生と作品』(新典社、2005)、『ジェンダーとエスニシティで読むアメリカ女性作家―周縁から境界へ』(學藝書林、2006)があり、共編著には、 『ジェンダー教育/研究の深化のために―早稲田からの発信』(彩流社、2016)、『パンデミックとフェミニズム』(翰林書房、2022)などがある。 担当講師 岡野 幸江 (人間総合科学大学講師 近代文学研究者) 法政大学文学部卒業、同大学院博士課程満期退学。専門は日本の近代文学(特に女性文学や女性史)で、白百合女子大学、法政大学、共立女子大学等の講師を歴任。現在は人間総合科学大学講師のほか、埼玉県教育委員会の生涯学習文学・文芸指導員として市民講座などの講師を務める。著書に『女たちの記憶―近代の解体と女性文学』(双文社出版、2008年)、『平林たい子―交錯する性・階級・民族』(菁柿堂、2016年)、編著書に『木下尚江全集』(教文館、1990~2003年)、『女たちの戦争責任』(東京堂出版、2004年)、『戦争の記憶と女たちの反戦表現』(ゆまに書房、2015年)、『新編 日本女性文学全集』 第11巻(六花出版、2019年)などがある。 担当講師 矢澤 美佐紀 (法政大学講師) 法政大学文学部卒業、立教大学大学院博士課程満期退学。専門は日本の近現代文学。特に佐多稲子を中心とする戦前戦後や現代の女性文学を研究。城西大学、日本女子大学、柘植大学等の講師や城西国際大学ジェンダー女性学研究所専任研究員を歴任。現在は、法政大学、十文字学園女子大学等の講師をつとめる。著書に『女性文学の現在ー貧困・労働・格差—』(菁柿堂、2016年)、編著書に『佐多稲子アルバム』(菁柿堂、2013年)、『昭和後期女性文学論』(翰林書房、2019年)、『新編 日本女性文学全集』 第12巻(六花出版、2020年)、共著に『佐多稲子と戦後日本』(七つ森書館、2005年)、『少女文学事典』(東京堂出版、2015年)等がある。 お気に入り カートに入れる あなたへのおすすめ講座 現役俳優から学ぶ《言葉のニュアンスを伝える朗読法》 聴き手に伝わる「言葉のニュアンス」が感じられる読み方を、価値観として理解する。 皆さんは朗読する時に何に気をつけて読みますか?気持... [セット講座]池田雅文の特別レッスン「散歩と芸術:今、絵画に求められること」 「美しさを実感し、美しいままに描く力」を身につける ... 日本文化の創世記とマンガ史概論 マンガの要素である物語性と表現技法の歴史をメディアの進化と共に学ぶ グローバル化した日本のマンガの原点は日本文化の本質と同期しながら、... 美術と映画 -映画のなかの画家たち- 西洋の有名な画家の生涯と作品に親しむ 映画の中で西洋の名高い画家たちはどのように描かれてきたのか。その絵画作品と比較しながら、画家... 関連講座 ジェンダーから読む日米韓の女性文学 恢復の試みとしてのサバイバー文学―癌、病、障害を隠喩する
基本開講地・会場 ※ 開講日 ※開講日により開講地・会場、時間割が異なる場合があります。各開講日の開講地・会場、時間割は、下表のスケジュールでご確認ください。 形態 到達目標と講座概要 備考 スケジュール