12/23(土) 12/24(日) 開講形態:集中/- 講座番号 G2335106 受付終了 "ジェンダー"から視る居場所さがし -文学・漫画における孤独・家族・職場 遠隔(WEB) 文学・思想・哲学 [総合]学芸基礎講義1~10 関連キーワード ネットで学ぶ 基本開講地・会場 ※ 遠隔(WEB) 開講日 2023/12/23(土) 、2023/12/24(日) ※開講日により開講地・会場、時間割が異なる場合があります。各開講日の開講地・会場、時間割は、下表のスケジュールでご確認ください。 形態 講義 受講料 15,000円 (講座料:15,000円、 諸費用:0円) 定員 50名 申込締切日 2023/12/13(水) 13:00 益田ミリの漫画『ツユクサナツコの一生』(新潮社)の表紙 お気に入り カートに入れる 到達目標と講座概要 ジェンダーの視点から描かれた日本の女性作家の小説や優れた漫画を手がかりに、現代における孤独・家族・職場の問題を読み解きます。それは、<今>という時代における<居場所探し>の旅になるでしょう。私たちの立っている場所が、いかに形成されてきたのかといった歴史的背景や女性表現の流れを把握することによって、芸術的作品の理解の方法や鋭角的な読み直しを学んでほしいと思います。 高度経済成長期後のバブル崩壊を経て、日本は長い不況の時代を迎えました。「ロストジェネレーション」と呼ばれる世代の疎外感や苦しみ、そして今、グローバル社会の惨禍である新型コロナ感染拡大や「新しい戦争の時代」を経験している私たちの生きづらさの内実を、特徴的な文学作品や漫画を通して考察します。居心地のよい居場所を一緒に探してみましょう。 スケジュール 12/23(土) 13:20~17:40 13:20-14:40 少女漫画における女性の居場所のひろがり――1970年代にフランス革命を扱って大ヒットし、今なお読み継がれる池田理代子『ベルサイユのばら』を視点に、ヒロイン・オスカルが<異性装>によって歴史の中心で自己確立を果たした意味を考察します。男女逆転劇を描いた、よしながふみの漫画『大奥』を参照したいと思います 14:50-16:10 管理社会への抵抗と<自分さがし>――萩尾望都『あそび玉』や大島弓子『ロングロングケーキ』などの漫画、小川洋子『密やかな結晶』や桐野夏生『日没』などのディストピア小説を読みながら、教育や情報が高度に管理されていく社会への抵抗と自分らしさの探求について考えます。 16:20-17:40 多様な性の自由な表現について――男性同士の愛を扱った江國香織の小説『きらきらひかる』やよしながふみの漫画『きのう何食べた?』、女性同士の愛をテーマにした須藤佑実の漫画『夢の端々』などを中心に、社会の偏見に抗する新しい家族像について考えます。 [担当講師: 岡野 幸江 、小林 富久子 、矢澤 美佐紀 ] 12/24(日) 09:30~17:00 09:30-10:50 ‶生きづらさ″を考える――いま、私たちの生活や生存そのものを取り巻いている息苦しさや生きづらさの根源を、自身も壮絶な体験をもつ雨宮処凛のルポルタージュ『生きさせろ――難民化する若者たち』を中心に探り、現代を生き抜く道を考えてみます。 11:00-12:20 「エコフェミニスト」詩人・伊藤比呂美――元々女性の性や出産等に関して赤裸々に表現することで評判を得ていた伊藤比呂美が、その後の度重なる日米間での居場所探しから、いかに地球規模の環境意識を育てていったかを主に後期の物語詩『河原荒草』から読み取ります。 13:20-14:40 ロスジェネ世代の哀しみと模索――小山田浩子『工場』や津村記久子『ポトスライムの舟』などの小説、増田ミリ『すーちゃん』や細川貂々『ツレがうつになりまして。』などの漫画を読みながら、労働疎外の問題と現代の新自由主義における孤独や居場所さがしについて考察します。 14:50-16:10 「withコロナ」時代の孤独と向き合う――コロナへの不安、経済の停滞や新しい戦争といった息苦しさの中で、私たちはいかに生き抜けばよいのでしょうか。川上未映子『春のこわいもの』や村田沙耶香『無』などの小説、益田ミリの漫画『ツユクサナツコの一生』などを手がかりに考えてみたいと思います。 16:20-17:00 補足とまとめ [担当講師: 岡野 幸江 、小林 富久子 、矢澤 美佐紀 ] 持参物 ○筆記用具 備考 【開講時間】1日目 13:20~17:40、2日目 09:30~17:00 ○本講座は、通信教育課程の学習用サイトairU(https://air-u.kyoto-art.ac.jp/)とZoom(オンライン会議アプリ)を利用して受講します。Zoomは必ず最新バージョンに更新しておいてください。 ○具体的な受講方法は、受講票の「関連資料(Zoom遠隔)」をご参照ください。開講前日までに必ず確認してください。 ○Zoom接続情報は、開講日毎に当日の開始30分前よりairUで「出席ボタン」を公開します(受講票の関連資料 p.3-4参照)。「出席」ボタンをクリックするとボタン下部に青字でZoomURLが表示されますので、ZoomURLをクリックし、本講座のZoomに入室してください。 ○配付資料がある場合は、開講初日の3日前をめどにairUに掲載します。 ○質問は講義の最後に時間をとりますので、口頭でお願いします。適宜お答えします。 [Webサイトの本講座詳細ページ] [URL]https://air-u.kyoto-art.ac.jp/gakusha/learning/G2335106 【「受講票アップロード通知メール」一斉送信日時 】12/6(水)09:05 上記、通知メールの一斉送信日時以降に申し込まれた方には、メールは送信されません。以下の手順で[受講票](pdf)をご確認ください。 ◎藝術学舎Webサイトにログイン>申込状況一覧>受講許可(開講前~開講中) 担当講師 岡野 幸江 (人間総合科学大学講師 近代文学研究者) 法政大学文学部卒業、同大学院博士課程満期退学。専門は日本の近代文学(特に女性文学や女性史)で、白百合女子大学、法政大学、共立女子大学等の講師を歴任。現在は人間総合科学大学講師のほか、埼玉県教育委員会の生涯学習文学・文芸指導員として市民講座などの講師を務める。著書に『女たちの記憶―近代の解体と女性文学』(双文社出版、2008年)、『平林たい子―交錯する性・階級・民族』(菁柿堂、2016年)、編著書に『木下尚江全集』(教文館、1990~2003年)、『女たちの戦争責任』(東京堂出版、2004年)、『戦争の記憶と女たちの反戦表現』(ゆまに書房、2015年)、『新編 日本女性文学全集』 第11巻(六花出版、2019年)などがある。 担当講師 小林 富久子 (早稲田大学名誉教授) ノースカロライナ大学英文科、及び、大阪外国語大学英語科卒。早稲田大学文学研究科博士課程満期退学。専門は日米女性作家研究。長年早稲田大学で米文学を教え 、同大ジェンダー研究所初代所長も務める 。お茶の水女子大学客員教授、ハーバード大学、カリフォルニア大学バークレー校等の客員研究員も歴任。最新の著書としては、『クァーキーな女たちの伝統ーー米文学研究者による日本女性作家論」(彩流社、2024)がある。他の著書としては 『円地文子―ジェンダーで読む作家の生と作品』(新典社、2005)、『ジェンダーとエスニシティで読むアメリカ女性作家―周縁から境界へ』(學藝書林、2006)があり、共編著には、 『ジェンダー教育/研究の深化のために―早稲田からの発信』(彩流社、2016)、『パンデミックとフェミニズム』(翰林書房、2022)などがある。 担当講師 矢澤 美佐紀 (法政大学講師) 法政大学文学部卒業、立教大学大学院博士課程満期退学。専門は日本の近現代文学。特に佐多稲子を中心とする戦前戦後や現代の女性文学を研究。城西大学、日本女子大学、柘植大学等の講師や城西国際大学ジェンダー女性学研究所専任研究員を歴任。現在は、法政大学、十文字学園女子大学等の講師をつとめる。著書に『女性文学の現在ー貧困・労働・格差—』(菁柿堂、2016年)、編著書に『佐多稲子アルバム』(菁柿堂、2013年)、『昭和後期女性文学論』(翰林書房、2019年)、『新編 日本女性文学全集』 第12巻(六花出版、2020年)、共著に『佐多稲子と戦後日本』(七つ森書館、2005年)、『少女文学事典』(東京堂出版、2015年)等がある。 お気に入り カートに入れる あなたへのおすすめ講座 人物木炭デッサン(ヌード) 対象を捉える力を身につける 裸婦を描くことは物を見て描くことの基本であるばかりでなく、形の美しさを知り、人体の構造を読み取るという... 「電動ロクロ」徹底基礎/春 電動ロクロで基本となる碗など器を作る技術を体験します。 電動ロクロを使って作品を作ることを「水挽き」と言います。初日は、成形に時間... 芸大生のためのマーケティング発想法 社会で役立つ論理思考力とマーケティング基礎力を身につける 私たちは生活をしていく上で様々なことを考え決断しています。しかし考えがま... はじめての日本画 日本画材のあつかいと、絵を描くポイントを身につける 本講座は普段の生活の中で、家でも気軽に日本画が描けるように、必要最低限の基礎と... 関連講座 ジェンダーから読む日米韓の女性文学
基本開講地・会場 ※ 開講日 ※開講日により開講地・会場、時間割が異なる場合があります。各開講日の開講地・会場、時間割は、下表のスケジュールでご確認ください。 形態 到達目標と講座概要 備考 スケジュール