到達目標と講座概要
地域の「歴史遺産」への理解を深める
来年のNHK大河ドラマは「豊臣兄弟!」。今回は琵琶湖岸の秀吉ゆかりの地を訪ねて、三井寺と竹生島、長浜を訪ねます。天正元年(1573)9月に浅井氏の滅亡後、戦功により木下藤吉郎はその旧領今浜を与えられ、地名を長浜に改め、城下町として発展していきます。しかし江戸時代以降は廃城となるものの、長浜御坊(大通寺)の門前町でもあったことから、その繁栄は近代までつづきます。そしてこの長浜からほど近い竹生島も、浅井氏が祭礼に関わっていたほか、秀吉も深く信仰した弁財天を祀る島で、秀頼寄進の唐門が今も残ります。他方、三井寺[園城寺]は天台宗寺門派の総本山として知られていますが、秀吉とは対立関係となり闕所・寺領没収などの処分を受けました。その後、金堂を秀吉正室の北政所が再建、徳川家康など諸大名の寄進もあり、現在の姿へと復興しました。本講座では、こうした秀吉とゆかりのある土地を実際に訪ねることで、その歴史・文化的な意味を理解し、地域の歴史遺産を学ぶ意義について考えていきます。