到達目標と講座概要
南砺・富山で眼を開く
初日は「民藝の心が生きるまち」南砺市を訪ねます。戦中、戦後の6年8ヶ月、南砺市(旧福光町)に疎開していた板画家・棟方志功は、福光の人々との深い交流から、多くの作品を生み出しました。また、柳宗悦は、城端別院善徳寺にて天啓を得るような体験をし、わずか1日にして傑作『美の法門』を書き上げています。人に徳があるように、それぞれの土地にも徳が宿ることを、この浄土真宗信仰の厚い福光の人々は信じていました。そんな土地に民藝が宿ることは自然の理でした。柳たちが福光の地で感じていたものは何か、その足跡を訪ね歩きます。翌日は富山市民俗民芸村を訪ね、富山における民藝運動の広がりを見学します。最後には、富山県美術館を訪れ、富山ゆかりの美術評論家・瀧口修造のコレクションを鑑賞し、柳たちとも通底する、ものへの眼差しについて考えます。
※本講座は京都芸術大学履修証明プログラム「ネオ民藝Ⅰ-4」に該当します