到達目標と講座概要
西洋建築史の「様式」を理解して、「建築」を鑑賞するための知識を身につける
建物を「建築」と考える見方は西洋文化に始まります。この「建築」を、時代ごとに移り変わる「様式」という考え方で捉えて、時間に沿った「歴史」として説明するというのも19世紀の西洋の学術が生み出したものです。西洋の「建築」を、「様式」をたどりながら、「様式」を知ることで、「歴史」として見て行き、西洋建築を見る目を養おうというのが本講座です。通史の後半に当たる春季講座では、西洋建築史の時代区分での「近世」と、そして「近代」の始まりの部分を見ます。「古典」とみなされた「古代」というモデルのまわりを様々な変奏が彩る「近世」、そして、「様式」というモデルの失効が次のモデルを求めて迷走しながら「近代」を形作って行く時代で、おおよそ15世紀から20世紀初頭までの時代を概観します。