到達目標と講座概要
近年、アートの社会的な意義に注目が集まっています。アート思考に代表されるビジネス面やホスピタルアートなどの医療分野に加えて、最近は障害のある人の表現活動についても認知されてきました。作品が評価されメディアに取り上げられることも増える一方で、作品にまつわる著作権や著作者の地位についての理解はまだ十分とはいえません。
そもそも著作権は私たちの芸術表現のみならず日常生活にも必ず関わる重要な知的財産権のひとつです。著作権は「誰の」「何を」守る権利なのか。本講座では著作権法の基礎を概観し、引用や翻案などのトラブルになりやすい問題を把握するとともに、「福祉とアート」というテーマを軸に著作権と社会のつながりについて検討します。講座内では障害のある人の創作活動を支えてきた福祉施設や、福祉にまつわる表現を行っているフォトグラファーをゲストに迎え、具体的な取り組みや課題の最新事情についてもお聞きします。