到達目標と講座概要
吉田拓郎は、戦後日本に登場した歌謡界の大スターです。ギター一本で自作の歌をうたうその姿は若者たちを熱狂させ、音楽業界の地図を大きく塗り替えました。その存在は、今日の日本のポップスへと続く一つの源流となっています。
多くの人が一度は口ずさんだことのある吉田拓郎の歌。その歌詞には、時代の息づかいや社会へのまなざし、そして一人の人間が生きた確かな痕跡が刻まれています。本講座では、吉田拓郎の歌詞を「時代」「社会」「人」という三つの視点から読み解いていきます。
戦後日本の再出発、高度経済成長、若者文化の変容、メディアとの関係、音楽の大衆化──。楽曲に刻まれた同時代性をたどりながら、歌が生まれた背景や、拓郎自身の生と創作の歩みにも迫ります。音楽の一部として聴き流されがちな歌詞を〈言葉〉として受け取り直し、読む楽しさへとひらいていく講座です。